アメリカ環境医学会が遺伝子組み換え食品の出荷停止を求める
壮大な生体実験を続ける米国
ビル・トッテンさんのコラム「アワー・ワールド」2009年08月07日「No.886 遺伝子組み換え食品」をご覧下さい。
この5月にアメリカ環境医学会が遺伝子組み換え食品の即時出荷停止を求めるポジション・ペーパーを発表したことを伝えています。
遺伝子組み換え作物を使って多数の動物実験を行った結果、不妊症、免疫不全、老化促進、肝臓、腎臓、脾臓、胃腸器官におけるさまざま分泌不全等々、その毒性が認められたからであるとしています。
米国人がGM作物を食生活で日常的に摂取していることが、いまや医師たちが即時停止を求めるほどの強い危機感になっています。
コーン、大豆、キャノーラ(西洋ナタネ)、ワタ(綿実油)これらの作物の大半がいまやGM種となった米国では、たとえばGMコーンはコーンスナック、コーングリッツ、コーンミール、コーンスターチ、 砂糖代わりの安いコーンシロップなどとして加工食品、飲料など大量に口にされ、大豆は豆乳や大豆油、加えてキャノーラ油、綿実油を揚げ物や加工食品で多用しています。
いまだにGM表示がない米国では一般の人は知らずに口にしているのです。まさに壮大な生体実験をしているのが米国と言えます。
先端科学技術による産業振興に力を入れるオバマ政権ですが、国民の健康と環境を破壊すると警告するアメリカ環境医学会の声明をどう受け止めるのでしょうか。
翻って、GM作物最大の輸入国日本に住むわれわれにとっても人事ではないのです。
(2009/08/16)